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ピタゴラス音律

音律その2

前回は現在最も一般的に使用されている平均律についてお話しましたが、音高のあいだの周波数関係は昔から今のように決まっていた訳ではなく、歴史上さまざまな変遷を経て、現在の形に落ち着いています。

今回は、最も古い音律の一つである「「ピタゴラス音律」について紹介します。紀元前5,6世紀ごろのギリシャで、用いられていた音律で、「ピタゴラスが鍛冶屋の様々な金槌の音を聞いて、その金槌の重さの比率から協和音程の振動数の整数比(オクターヴは1:2、完全5度は2:3、完全4度は3:4)を発見し、それを基に弦楽器の弦の長さと振動数の比率を利用して考案した」、とか「ピタゴラスがモノコードを用いて発見した」とかいう説があるので「ピタゴラス音律」と呼ばれているそうです。

この音律のアイデアも単純で、完全五度を周波数比2 : 3 としてとり、完全五度を上に上に積み重ねていくことで構成します。

実際につくってみましょう。
とりあえずC(ド)の音から五度ずつ上に積み重ねていくと
C-G-D-A-E-B-F#-C#-G#-D#-A#-F(E#)-[C(B#)]
最後Cに戻ったところまででオクターブ内の音が全部でてますね。
では、Aの音を基準として周波数比をとってみましょう。五度あがる場合は3/2を掛ける、五度下がる場合は2/3を掛ければよいので↓
pythagorean_temperament1.jpg

これらを1オクターブ内に収まるように操作する(オクターブは周波数比1:2なので、1オクターブ高い場合は1/2を掛ける、低い場合は2を掛ける、を繰り返す)と、↓
pythagorean_temperament2.jpg
のようになるわけです。

この音律で着目すべき点のひとつは「ピタゴラスコンマ」と呼ばれるものについてです。実際に作ってみると分かると思いますが、五度を2:3として音律を作っている以上五度は綺麗な比になるはずなんですね。上の表でみてもA : E = 2 : 3, A# : F = 2 : 3, B : F# = 2 : 3, ・・・,F : C(オクターブ高いので64/27として) = 2 : 2.96 ?アレ、おかしいですね。2 : 3になりません。

C-G-D-A-E-B-F#-C#-G#-D#-A#-F(E#)-[C(B#)]
一番左のCと一番右のCは7オクターブ離れています。一番右のCをその左のFから2 : 3で導くと一番左のCを基準として周波数比は1 : (3/2)12となりますが、実際に我々が使うのは一番左のCをオクターブ操作したものなので 1 : 27なわけです。この(3/2)12と27との違い(これをピタゴラスコンマといいます)が上記の不整合を生み出しているわけですね。つまり、ピタゴラス音律には11の整った五度と1つのそうでない五度ができてしまうのです。些細な問題のようですが五度圏を一周しても、もとの音に戻らないというのは、調和を重視するピタゴラス学派にとって大きな問題であったのではないかと思われます。

で、もう一つは「シントニックコンマ」と呼ばれるものです。純正長三度は周波数比にして 4: 5です。これに対して、ピタゴラス音律の長三度は3/2を四回掛け、オクターブ操作をしてできあがるので 64 : 81 (=4 : 5.0625)となり、この純正律との差を「シントニックコンマ」といいます。純正三度に比べかなり間隔がひろいため、美しく響かないようです。

ちなみに、
C-G-D-A-E-B-F#-C#-G#-D#-A#-F -(ピタゴラスコンマ)-C-G-D-A・・・
と、もう一段上に積み重ねてみましょう。積み重ねられるC-G-D-A・・・は前のFから導かれたものではなく、はじめ作ったものにオクターブ操作を加えたものです。つまりF-C間はピタゴラスコンマがあるので、若干純正五度より狭いわけです。で、ピタゴラス音律における三度は広いわけですから、その狭い五度を挟むようにして作られる三度(ピタゴラス音律の三度は五度を四回堆積してつくるのでしたね)はちょうどいい具合になるみたいです。やってみましょう。
例えばF-A間(F -(ピタゴラスコンマ)-C-G-D-A)であれば上の表からF(オクターブ下げ) : A = 6561/8192 : 1 となりますから、実際に計算すると、F : A = 4 : 4.994 となり、かなり純正に近い響きが得られることが分かります。ただこの場合は、Fが五度のCとの間にピタゴラスコンマを持っているがために、FMajor (F-A-C)では綺麗な響きは得られません。A#-Dも同じくピタゴラスコンマを挟む三度であり、この場合A#の五度であるFも 2 : 3であるためにA#Major(A#-D-F)は綺麗に響くといえます。


とはいえ、歴史が進むにつれて、三度の堆積によるハーモニーが主に用いられるようになってくると、基本的には三度の美しくないこのピタゴラス音律ではいろいろと不都合が生じてくるようになってきます。そこで考えだされたのが「純正律」という音律だったのです。  (音律 3 に続く?)
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12平均律

音律その1

はい、では今日は音律の話をしたいと思います。よく使われる音階(scale)とは違うので気をつけてください。具体的には、我々が普段使っているドレミファソラシといった音そのものがどのように決められているのか?、といった話です。

我々が現在音楽をするときに使っている音律のほとんどは12平均律というものです。
人間の耳はある音の周波数が2倍になると、同じ音名に聞こえるようになっています。
たとえばラの音を440[Hz]とするとその2倍である880[Hz]の音も、ラの音に聞こえるというわけです(オクターブ)。
12平均律とはこのオクターブ間を12の音に分割したものです。当然ながら、「平均」、とあるとおりその分割区間それぞれの間の音程が等しくなくてはなりません。

ここで注意しなくてはならないのは、分割は周波数の絶対値ではなく、周波数の比の値によって行われるということです。すなわち、(880-440)/12=36.7であるから36.7[Hz]ずつ周波数を増やせばいいというわけではない、ということです。オクターブ間の周波数比は1:2ですから、その間を12等分すると、

1(12√20) : 12√21 : 12√22 : ・・・: 2(12√212)

といった感じになります。
つまりラの音を440[Hz]としたとき、嬰ラ(A#)の音は、

440×12√21=465.96[Hz]

などと計算できることになるわけです。 (その2に続く?)


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リサージュ曲線

突然ですが、ちょっと画像の掲載テスト

2:3

1:1.498

4:5:6

コレを使って次の記事を書こうと思っています。(で?っていう・・・。)


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